現在でも、全国からたくさんの人たちがお参りにやってくるこんびらさん。江戸時代にもやはりたくさんの人々が象頭山をめざしてこんびらの地にやって来ました。
 こんびらさんへの信仰が全国に広まり、たくさんの人たちが集まってくるようになると、お参りするための道が整えられるようになりました。これがこんびら道(金毘羅街道)とよばれるものです。代表的なこんびら道には丸亀の港からの道(丸亀街道)、多度津の港からの道(多度津街道)、高松からの道(高松街道)、隣りの徳島県(阿波国)からの道(阿波街道)、高知県(土佐国)や愛媛県(伊予国)からの道(伊予土佐街道)などがありました。
 このようなこんびら道の道筋には、現代の街灯にあたる石灯籠やこんびらまでの距離や方向を指し示す目印となる道標が、ところどころに設けられました。場所が移動していることもありますが、今でもこの石灯籠や道標が、そのまま残っていることがあります。
 石灯籠や道標を見かけたら、江戸時代のむかし、どんな旅人がこんびらさんに向かって歩いていたのかなあ、そんなことを考えてみると、ちょっとした歴史ロマンが味わえるのではないでしょうか。

  特集 江戸庶民も夢に見た 金毘羅詣で  ライト&ライフ 1999/12 (No.468) [四国電力発行]