香翠座デコ芝居 [高松市円座町]


  {伊達娘恋の緋鹿子・火の見櫓の段}
 恋人に会いたさに放火して火あぶりの刑に処された八百屋お七を扱った浄瑠璃で、八段つづきの世話物。作者は管専助、松田和吉ら。安永二年(1773)北堀江座で初演されました。
 現在では六段目「八百屋」の終わりの部分あたる「火の見櫓」だけが上演されますが、文楽よりも舞踏会の人気曲となっています。
 八百屋久兵衛の娘お七は恋人の吉祥院の小姓、吉三郎がこよい切腹せねばならぬ原因となった天国の刀の所在を知らせたいと思い、町々の木戸を開くために火刑を覚悟で禁刑の火の見櫓の半鐘を打ち鳴らします。

 約15分程度の短い演目ですが、かれんなお七の人形の美しさ、火の見櫓に上がるところで、人形遣いの姿をみせない独特の工夫がされているため観客に喜ばれるのでしょう。それは火の見の梯子の両側が削られていて、その裏側から手を出して操るという簡単な仕かけですが、人形が独りで動いているようにみえるので観客は驚くのです。
 この工夫は吉田文五郎(難波接・なにわのじょう)が旅先で、地方の人形遣いから教わったものだといわれています。。
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