京極道誉(婆娑羅大名)
 道誉の画像

 貞治5年(1366)6月1日勝楽寺において、三男高秀が父道誉の肖像を画かせ、これに高秀の求めに応じて賛を認めました。この像は彼が死去する8年前の円熟した武将の姿であった 。それは僧衣をまとい、曲ろくにどっかりとかけ、鋭い目つきの中に、きびしい南北朝時代を生き抜いてきた武将の何者にも恐れないで立ち向かっていく気迫が感じられます。
 
 この絵は大正年間、本堂須弥壇(しゅみだん)の下から発見され、修理の上、寺に納められたもので縦 154cm、横54cmの大きさの彩色した画像で、南北朝時代の数少ない肖像画です。国の重要文化財に指定され、現在は国立京都博物館に寄託されて、勝楽寺には補修の時に作られた模作の画像があります。
 
 吉川英治
氏が「私本太平妃」を書く前に勝楽寺を訪れ、この像の前に長時間立ちつくして「道誉の画像は子が父を写したもので肖像として、こんな確かなものはない。つまり一子高秀が父道誉の古稀に筆をとり、それに自身が賛を添えている。貞治 5年のものだ。見ていると道誉が話しかけてきそうである」と感嘆されました。

丸亀市立資料館「婆娑羅大名・京極道誉」パネル展 資料より


京極道誉 に関する文献・書籍

 講談社文庫 婆沙羅213p 15cm(A6)講談社 (1993-09-15出版)・
  山田 風太郎【著】
 [文庫 判] NDC分類:913.6販売価:\440(税込) (本体価:\419)

 鎌倉幕府打倒に失敗し、隠岐へ流される後醍醐天皇、お人よしで涙もろい足利尊氏、冷徹な合理主義者足利直義、好色悪逆に生きる高ノ師直、師泰兄弟…。
 百獣横行の乱世を、綺羅をかざり、放埓狼藉をきわめ、したたかに、自在に生きぬいた、稀代の婆沙羅大名・佐々木道誉の生涯を描く、絢爛妖美の時代絵巻。


  人物叢書  佐々木導誉 253P 19cm  吉川弘文館(平成6年9月1日出版)
   森 茂暁【著】
   定価1,803円(本体1,750円)
        ISBN4−642−05201−C1323 P1803E

佐々木導誉(高氏)は佐々木氏の庶流京極家の出で,近江に本拠を据え,初め北条高時に仕えたが、南北朝動乱期に活躍し、足利尊氏を補佐して幕府の基礎固めに尽力した。多くの国の守護を兼わ旧来の権威を軽視する「ばさら大名」の典型とされた反面、芸能・文芸に堪能な風涜の武将であった。文武両道に秀でた魅力的な風雲児の生涯を描く。